9月12日のアーティストフォーラムライブ、1stステージの一人目に
 登壇してくれたのは、“IT系シンガー”加地泰(かちやすし)さんでした。

 昨年、『ちょいガチ・カラオケ部』に来てくれたことが私との初めての出会いで、
 その年の『ちょいガチ紅白歌合戦』では、森山直太朗さんの『さくら(独唱)』を
 とてもさわやかに歌ってくれました。

 そこからアーティストフォーラムに参加することになったものの、人前で歌うのは
 ほぼ初めてという状態で、トップバッターとしてステージに立ちました。

 加地さんは、ふだんは、電機メーカーで電気製品に組み込むソフトウェアの
 設計開発の仕事をしています。

 仕事柄、人と話すよりは、機械や電気と対話することのほうが多いそうです。

※もともと物理の世界が大好きな人なので、音楽ライブではめずらしく、
 MCで「量子力学」について熱く語るシーンがありました(笑)

 でも、その一方で、感性を大切にした音楽の世界に強く惹かれていきます。

 「物理の世界を追求していったら、感性の世界に通じることがわかった」

 次第に、思ったことを音にのせて自由に表現したいという気持ちがわいて
 きたそうです。

 ただ、幼少の頃から真面目で、何よりも人との和を大切する彼は、
 自分を出すことを抑えていました。

 自分に自信がなかったために、周囲に認めてもらおうと、必死になる。

 学生時代には、勉強の成績を残すことに一生懸命になり、
 社会人になってからは、仕事の成果を必死に追い求めていきました。

 でも、2009年7月に彼に転機が訪れます。

 それは、子どもの死産でした。

 当たり前のように生まれると信じていた命が、突然亡くなった時に、
 彼は自分の生き方と深く向き合います。

 今ある自分たちの命や、生きている意味とは何なのか?

 悩んだ末に彼が辿り着いた結論は、

 「この人生は、生まれてきて、生きてるだけで、
 すでに多くのことを体験できる機会に満ちている。

 だから、人に遠慮して自分を抑えたり、
 誰かに認めてもらうための努力をして、
 がんばりすぎる生き方を続けていくのは、もうやめよう。」

 というものでした。

 そして彼は、自分らしく生きる生き方を選びます。

 彼が今伝えたいのは、

 「誰もが、安心して自分を出して良いと思える感覚があること」

 自らが歌うことで、自分と同じように、表現することをおさえてきた
 人たちにも、何かを感じてもらい、ステージに立ってほしい。

 そんな彼の想いが、未来のアーティストフォーラム出演者に
 引き継がれていくことを願っています。

 こちらで楽曲を一部ご視聴いただけます。

▼『おかえり』(加地泰×安達充)
 https://youtu.be/a6C40P1LGjc

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              ~おかえり~

                    作詞/加地泰 作曲/安達充

 夕焼け 赤い空 優しく包み込む
 どんな 思い抱いても その世界を あたたかく 照らす
 遠い昔も 出会ったような
 なつかしい この景色をいま そっと 感じてる

 いつの日か 人が離れゆく 君は ふいに寂しくなって
 素直な気持ちを 伝えず過ごしてきたね

 今も君は 見守られてる どうか 思い出して
 どこまでも続く道のりを ずっと 歩んできたね おかえり

 朝なぎ 蒼い海 穏やかに光射す
 いまは ためらっても その未来を 明るく 照らす
 遠い昔に 忘れたような
 懐かしい あの軌跡をいま そっと 描いてみる

 気がつけば そこにある笑顔 君は ふと嬉しくなって
 素直な気持ちが そのまま あふれてくるよ

 明日も君は 見守られてる 何も 変わらないよ
 これからも進む道のりを ずっと 歩んでいこう おかえり

 いつも君は 見守られてる どこに ゆくにしても
 いつにでも 還れるところが 君にはあるから

 そうさ 君は 見守られてる その思いとともに
 つながれる心があるから 自分を信じて おかえり

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